引きこもりを語る上で、一旦「死」と「生」についてお話したいと思います。
(「死」というワードに抵抗がある方は「希望がない」と代替お願いします。)
みなさんは「死の受容過程」というものをご存じでしょうか?
アメリカの精神科医エリザベス・キューブラー=ロス(E.Kubler-Ross,1926~2004)が提唱した理論で、約200人の末期がん患者にインタビューを行い、死を間近にした人の心がどのように変化していくのかを調べたもので、人は自分の死を5段階のステップを経て理解し受け入れるというものです。これは近親者や親友の死にも共通していると思います。
ここでの「死」とは人が生物として必ず迎える終わりを意味します。生物的には心肺は停止し意識はなく、生物としてのプロポーションを維持できない状態を指します。官能的な表現をするとすれば、夢を見ることのない永遠の睡眠といったところでしょうか?
■死の受容過程:5ステップ
- 1.否定
- 2.怒り
- 3.取引き
- 4.抑うつ
- 5.受容
これらの先頭に「死について」または「希望がないことについて」と枕詞をおいていただけると理解しやすいかもしれません。
■まず、「死」についての例です。
ある日Aさんは、会社の健康診断で胸部レントゲン写真に「黒い影がある」と診断を受け、再検査を勧められます。
後日、別の病院で再検査をし、そこでの診断名は「肺がんのステージ4」さらに「余命6カ月」と告げられます。
それに対し、次のような態度をとるのではないでしょうか?ドラマや映画で同じようなシチュエーションは幾多もありますのでイメージしながら見てください。
・否定
「嘘でしょ?今まで肺に痛みなんてなかったし健康そのものだった!先生誤診ではないですか?」
・怒り
「今まで、タバコなんて吸ったこともないし、タバコを吸うヤツらではなく何で俺が!!」
(机をひっくり返したり、物を投げたりするくらいの勢いで)
・取引き
「先生、今は完治できる良い薬があるんですよね・・・?臓器移植ができれば助かるとか・・・?」
・抑うつ
「オレ、6か月後に死ぬの?仕事はどうするの?独身だし、家族もいないし入院とかお金とかどうなるの?」
・受容
「オレは死ぬ・・・嫌だな・・・痛いのかな?・・・死んだあとはどうなるのかな?・・・でも死ぬんだ・・・」
人によっては違う意見もあるかと思いますが、大体はこのような形は理解していただけるのでないでしょうか?
■「生」への後悔
エリザベス・キューブラー=ロスは末期がん患者への緩和ケアの中で、「死ぬ瞬間の後悔」=「生きているうちにしておけばよかったこと」は以下の5つに分けられたそうです
- 自分に正直な人生を生きればよかった
- 働きすぎなければよかった
- 思い切って自分の気持ちを伝えればよかった
- 友人と連絡を取り続ければよかった
- 幸せをあきらめなければよかった
■引きこもりとの関係
- 否定=違和感
この規則おかしくない?
なんでイジメられるの?
- 怒り=行動の入口
この規則は20年以上前のもので現在に合わないでしょ!
イジメたヤツらは許さない!
- 取引き=ひきこもりへの更なる一歩
現状から抜け出すために、どんなに相手に尽くしても自分は楽にならない・・・
- 受容=ひきこもりへ
だれも守ってくれない・・・だれも信用できない・・・
そして、自分の可能性も信用できない・・・信用したくない・・・
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